夏場に起こる農機具の 不調はこれが原因!

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まいど!

アグリズバイヤーのクリスです!

 

いやー、今年の夏も暑いですね!

というか年々厳しくなってません? 夏の暑さ。

 

草刈りの時期で刈払機でバリバリ作業をされてる方も多いかとおもいますが、熱中症にはホント気をつけてくださいね!

 

さてさて、今回のブログは「熱中症」についてです。

え? 今どきみんな知ってるって?

 

いえいえ、今回お話するのは「農機具の熱中症」についてです。

 

 

刈払機に始まり、動噴、ブロワー、チェンソーなど、エンジンを搭載している農機具も暑すぎて熱中症になることがあるんですよ。

 

みなさんもこんな経験ありません?

 

・休憩中、炎天下に機械を置いていたらエンジンがかからなくなった

・炎天下の作業中、エンジンがぐずり始めたり途中でエンストしてしまった

・エンジンは掛かるけれど、スロットルを上げてもエンジンが吹き上がらない

 

などなど。

これ、農機具の熱中症の可能性が高いです。

 

 

前述の通り、 刈払機に始まり、動噴、ブロワー、チェンソーなど、エンジンを搭載している農機具も 炎天下で作業していると体調が悪くなっちゃうんですよね。

 

機械屋らしくお話すると、これは「ペーパーロック」もしくは「パーコレーション」という現象が起こって不調に陥ってる状態なんです。

それぞれかる~く説明していきますね。

というか「ペーパーロックとパーコレーションは同じ現象派」や「ペーパーロックとパーコレーションは全く別の現象派」など、いろんな流派があってややこしいのであんまり深くは突っ込みません(笑)

僕はどちらかと言うと後者の「別の現象派」なので、それを前提に読んで頂ければ。

 

 

エンジンに起こるペーパーロックとは

 

ペーパーロックってーと、車やバイクのブレーキで起こる現象として有名ですね。

下り坂でブレーキを掛け続けていると、ブレーキフルード(ブレーキオイル)が沸騰して空気が混入しブレーキが効かなくなるアレです。

 

農機具のエンジンでも同じ現象が起こります。

ペーパーロックが発生すると、機械を使っている途中に燃料切れの時と同じような感じにエンジンが停止します。

 

 

夏場の高気温時に特に炎天下で作業しているときや、休憩中に炎天下に機械を置いていると発生しやすいです。

 

まあ要するに機械が異常に熱くなっている状態ですね。

良く耳にするオーバーヒートも同じようにエンジンが熱くなりすぎるのが原因で発生しますが、ペーパーロックもパーコレーションもオーバーヒートとはちょっと違う現象です。

オーバーヒートについてはまた別の機会に。

 

話が逸れました。

 

車のペーパーロックはブレーキフルードが沸騰しますが、夏場に刈払機などに起こるペーパーロックは、燃料が沸騰します。

 

燃料タンクからキャブレターの燃料経路のどこかで、異常に加熱された燃料が沸騰して気泡が発生し、エンジンに適正な量の燃料が供給できなくなるんですね。

 

ほら、鍋でお湯を沸かすと鍋底からポコポコと気泡が出てくるアレと同じです。

そんな感じの認識でOKです。

 

ペーパーロックが発生した場合の対処法はまた最後にまとめて。

聞き慣れないパーコレーションって何?

 

さて、続いてパーコレーションについてです。

原因はペーパーロックと同じで、機械が異常に熱せられた状態になると発生します。

 

ペーパーロックは燃料が沸騰して燃料経路に気泡が発生する現象ですが、パーコレーションは燃料が沸騰したり異常に気化した際に、キャブレターから必要以上に燃料が吹き出てしまう現象です。

 

炎天下に放置した機械が再始動しにくくなり、始動できても燃料がかぶったようにエンジンの吹けが悪くなります。

 

さて、それぞれの現象はさらっとこんな感じに流しておきましょうか。

 

 

ペーパーロックやパーコレーションが起こった場合の対処法

 

さて、なんとなくそれぞれどんな現象かはおわかり頂けたかと思いますが、今度は一番大事な発生時の対処法についてです。

一番いい対処法は……。

機械を使うのをやめて、日陰で冷ます!

です。

 

いや、無理しちゃだめですよ、ホント。

 

とはいえ、「そんな事しとったら仕事にならんがな!!」というのもごもっともなお話。

一応応急的に症状を緩和する方法はあるので、紹介しますね。

 

 

炎天下の作業でエンストしたり、エンジンが吹けなくなったり、再始動できなくなったり……という症状が発生したら、以下の項目を試してみてください。

 

①プライミングポンプを10回以上押し込む(2サイクルエンジンの場合)

キャブのから燃料をドレーン(排出)する(4サイクルエンジンの場合)

③エンジンを吹かしつつチョークを掛ける(エンジンが掛かる場合)

 

まぁ、要するにキャブや燃料ラインの燃料を新しい燃料に入れ替えてあげることで混入した空気を追い出したり、キャブが少しだけ冷まされたりする感じです。

 

とはいえ、あくまでも応急処置なので、無理は禁物です。

できれば日中は炎天下の現場を避けたり、休憩時はできるだけ日陰の涼しいところに機械を置いてあげたりと、そもそもペーパーロックやパーコレーションが起きないように注意を払うのも大事ですね!

 

以上!

久々のメンテナンス系(?)コラムでした!

 

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