まいどです、アグリズクリスです。
今回はエンジンブロワーの選び方についてのお話です。
エンジンブロワーって選ぶ時すご~く迷いませんか??
特にハンディブロワーなんかはスペックシート上で比較すると対して差が無いのに、安いのと高いので何万円も価格が違ったりして選びにくいですよね。
価格とスペックだけで比較して購入しちゃうと失敗してしまう場合もあるので、購入の前に是非この記事をご参考いただければと思います。
それでは早速行ってみましょう!
背負式とハンディタイプはどちらを選べばいいの!?
エンジンブロワーを買おうと調べていくと、最初に「なんか形が2種類あるぞ!?」と気づかれると思います。
手で持って使うハンディタイプと、リュックのように背負って使う背負式の2種類があって、どちらが良いのか迷われると思います。
そう、これが「背負いとハンディどちらにするか問題」です。
背負式にも、ハンディタイプにもそれぞれにメリットとデメリットがあるので、それぞれ解説しながら、ポイントを押さえていきましょう!
・ハンディタイプのメリット、デメリット
ハンディタイプのメリットはズバリ「機動力」!
背負式に比べて大幅にコンパクトで、エンジンを始動してすぐに使えるのがハンディタイプの良いトコロです。移動と作業を繰り返すような作業環境や、別の作業の合間にちょっと清掃を行いたい時にサッと使用できる、すっごい強力な箒(ホウキ)のような存在です。
反対にハンディタイプのデメリットは本体のすべてを手で持って支え無ければならない点です。
エンジンの振動が手に伝わって長時間の連続使用は疲れやすいのと、重量の関係から大排気量エンジンを搭載し難く、背負式に比べて風量、風速が小さい機種が多いんですね。
・背負式のメリット、デメリット
背負式のメリットは長時間の作業を行う場合には振動や重量による手の疲れが少なく、またハンディタイプよりも能力が高い機種が選べる事です。
作業範囲が広い場合や一箇所で連続作業を行う場合、大量の落ち葉を吹き飛ばしたい場合におすすめです。
逆にデメリットは小回りが効かない事ですね。
「エンジンを始動する→背負う→作業する→下ろす→エンジンを停止する」の一連の動作に時間と一手間が掛かるので、作業と移動を繰り返すような用途(つまりエンジンの入り切りが多い作業環境)が苦手です。
ハンディと背負いは状況によって使い分けよう!
双方のメリット、デメリットを総合してみると、どちらの方式にも得意な作業と不得意な作業が存在し1機種ですべての状況をカバーすることは難しいです。
使い分けとして、エンジンを切っての移動が多い環境や、作業規模の小さい環境での短時間作業はハンディタイプを、連続で長時間作業したり、作業規模が大きい場合には背負式を使用するのがおすすめです。
一度ご自身の用途や作業環境をイメージして、それにマッチするタイプを選びましょう!
風量と風速はどうやって選ぶの??
「よし、僕は長時間作業が得意な背負式にするぞ!」
「私は庭の掃除にサッと使いたいからハンディタイプね!」
と、ボディタイプが決まったところで、次に直面するのが、「性能の違いがわかりにくい問題」です……。
そうです、ブロワーの選びの迷宮は奥が深いのです。
ブロワーを比較検討する場合に最も重要な項目が「風量」と「風速」です。
文字通り吹き出る風の量と速さを数値化した値なのですが、どちらも高い方が良さそうなのはわかるのですが、それぞれどう違うのかわかりにくいですよね。
たとえば実際の製品でゼノアのEB7500とEBZ8500を比較してみましょう。
EB7500 |
EBZ8500 |
|
風量 | 21.8立方メートル/分 | 25.7立方メートル/分 |
風速 | 105.9m/s | 92.2m/s |
見た目は殆ど同じで風量と風速が異なるこの2機種ですが、EB7500の方が風速が高く、EBZ8500の方が風量が多いんですよね。そこまではすぐにわかると思うんです。
ですが、風速が高い方がいいのか、風量が多い方が良いのか……わかりにくいですよね。
ではでは解説していきましょう。
風速が高ければ高いほど、雨で地面に張り付いた落ち葉や、重量のあるゴミや小石など、吹き飛びにくい物が飛ばしやすくなります。
風量が多ければ多いほど、一度にたくさんの落ち葉やゴミを吹き飛ばしやすくなります。
つまり簡単に言うと、風速は「吹き飛ばせる重さ」、風量は「吹き飛ばせる量」を数値化したものとお考えください。
雨あとで地面に張り付いた落ち葉や、落ち葉以外にも小石やゴミなども吹き飛ばしたい場合には、出来る限り風速の高い機種を選んでください。
落ち葉が沢山堆積しているような場所など、吹き飛ばす対象物の量が多い場合には、出来る限り風量の多い機種を選んで下さい。
今回比較に用いた2機種でいうと、例えば台風や大雨の後、地面に張り付いたゴミや落ち葉の清掃に使用するのであればEBZ7500がおすすめで、寺社仏閣などの広い敷地で落ち葉が大量に積もっているような場所ではEBZ8500がおすすめとなります。
安いブロワーと高いブロワーの違いは!?
さてさて、ここまで読み進めて頂いた方なら、商品タイプやスペックの面でご自身の作業環境にマッチしたブロワーを数機種にまで絞り込んで選定できるはずです。
ですが、さらにそこで、こう感じられるはずです。
「風量や風速が同じくらいでも値段が高いのと安いのが有るぞ!?」
ブロワー選びの迷宮はまだまだ続きます。
次は「ブロワーは性能一緒でも価格バラバラ問題」です。
風量や風速、重量も殆ど変わらないのに、方や2万円、方や4万円のブロワーがあるとします。
「能力が同じくらいなら安い方が良いに決まっている!」と思われるかもしれませんが、実はそうとも限らないんです。
この安いブロワーと高いブロワーの違いは耐久性と快適性です。殆どの場合、価格が高いブロワーはプロ向け(業務用)として開発・設計されているので、長時間連続運転しても疲れにくかったり、何年にも渡って永く使用するような耐久性の高い製品になっています。
対する安いブロワーは一般家庭向けのものが多く、造園業者さんが仕事に使うとすぐに故障してしまう場合があります。
例えばこんな製品です。
ハスクバーナ 125B
・スペック
排気量 28 cm³
出力 0.8 kW
平均風量 12.03立方メートル/min
最大風速 76 m/s
本体乾燥質量 4.26 kg
一見スペックだけみると風量も風速も大きくて、しかも林業機器で世界トップクラスのメーカー、ハスクバーナ社の製品なのでプロが使って満足な機械に仕上がっていそうな感じがしますよね。
が、こちらの商品は定価税別29,800円で、実は家庭向けに開発された商品なんです。
性能だけを見てプロの方がこの125Bを購入して、業務用途でバリバリ使用してしまうと早期にエンジンが故障してしまったり、業務用には扱いにくかったりする可能性が高いのです。
決して125Bが安物の悪い機械だと言っているわけではなくて、そもそも想定されている用途が違うということです。実際にホームユースで考えれば125Bは能力も高くてお求めやすい価格な良い機械です。
なので、ブロワーの価格差は耐久性と快適性の差だと考えてください。ホームユースで年に数回数時間しか使用しないのであれば低価格モデルで問題ありません。反対に造園業者さんや建築土木業社さんが業務用途で使用するのであれば少し価格が高くても良い物を選んで頂いた方がランニングコストや作業効率の面で満足頂きやすいです。
まとめ
さてさて、今回の「エンジンブロワーの選び方」いかがでしたでしょうか。
ブロワーは刈払機やチェンソーなどと同じくなかなか選ぶのが難しい機械だと思います。これからの季節、落ち葉が増えて活躍する機会が多くなるブロワーですが、用途や状況にあわせて適切なモデルをお選びいただければと思います。
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