アグリズバイヤーのサムです。明日は秋分の日です。多くの地域で稲刈りが終わり、電気柵のシーズンも終わりかなぁと思っていたのですが、ありがたいことにまだまだ売れ続けています。山田錦などの酒米は地域にもよりますが10月中~下旬に刈取りするようですね。美味しいお酒のためにもまだまだ電気柵には頑張ってもらわないといけませんね。もちろん他の作物にも大活躍しています。今回は電気柵の電源の種類について書いていきます。
電気柵の電源は大きく分けて、乾電池、バッテリー、ソーラー、家庭用100Vの4種類があります。機種によって対応する電源の数に違いがありますし、別売のコードを購入しないと接続できない場合もございますので、ご購入の際は商品のスペックと付属品の確認をお願いします。
上の写真の機種ですと通常は別売の12Vバッテリーを電源としますが、別売のセットを購入することで家庭用100Vとソーラーに対応しています。
それでは順番に電源別の特長を書いていきます。
1.乾電池
最もポピュラーなのが乾電池です。単1や単2なのでどこでもすぐ手に入るのでお手軽なのが長所です。電柱・電線の有無に関係なくあらゆる場所で設置が可能です。
乾電池と言っても機種専用の箱型の乾電池が採用されている機種もまれにありますので、こちらは専用品を購入する必要があります。そのような機種でも市販の乾電池用のボックスが付属している、または別売で用意されている場合があります。
2.バッテリー
本体の乾電池を搭載している場所に小型のシールドバッテリーを設置するものと、本体から専用コードを使って自動車用のバッテリーを設置する方法があります。外部にバッテリーを設置する場合は雨に濡れないように対策する必要があります。防雨対策をしたバッテリーボックスをラインナップしているメーカーもあります。
本体に内蔵するタイプはコンパクトで容量も小さいので夜間のみの運転に向いています。昼夜連続使用の場合は自動車用のバッテリーをご用意されたほうが良いと思います。
3.ソーラー
これも2のバッテリーのカテゴリに入るのですが、ソーラーパネルとバッテリーを併用することで充電の手間を軽減できます。
出力5Wのソーラーパネルだと夜間のみの運転に向いています。昼夜連続運転を梅雨や冬など日照時間が短い時期に使う場合は5Wでは足りなくなる場合があります。ソーラーパネルの能力とバッテリーの能力のバランスが必要です。ソーラーパネルの出力だけ大きくてもバッテリーの容量が小さいと夜間に電池がなくなってしまったり、その逆でバッテリーの容量は大きいのにパネルの出力が少ないとバッテリーへの充電が追いつかなかったりします。
メーカーが推奨の組み合わせをしています。例えば、末松電子のソーラーとバッテリーの組み合わせは、5Wソーラーの場合のバッテリー容量は7Ah、10Wソーラーの場合のバッテリー容量は12Ahとなっています。
4.ACアダプター
家庭用のAC100Vから電源をとる方法です。電源が安定するため電源管理の労力が軽減されるのが長所です。
AC電源専用の機種もありますが、電源が無ければ使えませんので限られた場所に採用されることになります。また屋内使用を前提に設計されているため、乾電池やバッテリー等のDC電源対応機種に比べて防水性能が劣る場合が多いです。AC、DCどちらの電源にも対応した機種ですとそのあたりの汎用性が高くなります。
100Vは危険なのではないかという声があがっていますが、もちろん自作したりすると大変危険です。メーカーが用意したPSE適合品をきちんと使用すれば問題ありません。コンセントとACアダプターの間に漏電遮断器を設置することが義務付けられています。安全と法令遵守のためACアダプターと一体になった漏電遮断器を採用しているメーカーもあります。
いかがでしょうか?適材適所とよく言いますが、電気柵の電源は使用状況と環境に応じて選んでいく必要があります。これが正解というものはなく、その場所、その使用方法での正解を見つけていくイメージです。電源を変更する可能性があるのであれば、多くの電源に対応した機種を選んでおくのが良いと思います。上記の4つ全てに対応できる機種もあります。
ざっくりとご紹介しましたが少しでも参考になれば幸いです。
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