まいどです!
先日配信しましたメルマガ、皆さんお読み頂けたようで、掲載したブログの記事のアクセス数が増えております。
ここ最近メルマガ配信は制作スタッフのアンナさんに任せっきりだったので僕自身は久しぶりにメルマガ配信でしたが、こうやって目に見える反応が返ってくると凄く嬉しいですね!
その昔、不定期で配信していたメルマガ「アグリズ通信」もそろそろ復活させて行きたいところです。
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さてさて、本日は噴霧機の種類についてのお話です。
凄い、すーーーっごい!! 今さら感があるのですが、この前ふとスタッフにラジコン動噴の説明をしていた時に思ったんですよね。
「ラジコン動噴って言葉だけで、どんな製品なのかちゃんと伝わってるのだろうか……?」って。
正直に白状すると、僕は入社したてで農機具の右も左も分からなかった頃、「ラジコン動噴」ってコレ(↓)のことだと思ってました。
「えっ、違うの!?」と思われたアナタ、大丈夫です。
普通わかりませんって。ラジコンって名前に付いちゃってるし。
僕も昔は「ラジコン動噴? あ~アレね、良いよね、カッコイイよね。」みたいな感じで分かってる風を装ってたんですが、実はその認識が大間違いだと後になってから知り、恥ずかしさのあまり薬液タンクに引きこもりたい気持ちになったのですが、今はもう良い思い出です。
と、いうことで。
普段から噴霧機を使用されている農家さんならご存知の方が殆どかとは思いますが、今一度改めて噴霧機の種類を整理していきたいと思います。
ただ、メーカーや地域によって名称が統一されていないので、ちょっと表現が異なる場合がありますが、そこはご容赦を。
手動噴霧機
蓄圧用のハンドルを手動でポンピングして噴霧するタイプの噴霧機ですね。
手動式噴霧機とか、人力噴霧機とかって呼ばれてます。
肩掛けのタイプと背負いのタイプがありますが、主流は背負式ですね。
燃料も電源も不要で手軽に使えるのと、安価で入手し易いのが魅力ですが、広範囲の散布は疲れるので小規模向きです。
噴霧機と聞くと一般的には霧吹きとか手動式噴霧機がイメージされるのではないでしょうか。
さぁ、どんどんいきますよ!
背負い動噴
おっ! 名称が噴霧機から動噴に変わりましたね!
そう、噴霧機はモーターやエンジンなどの動力を搭載しているものは動力噴霧器、略して「動噴」と呼びます。
エンジンを搭載している物はエンジン式背負動噴、バッテリーとモーターで駆動するのはバッテリー式背負動噴ですね。
その名の通り背負って使う動噴、それが背負動噴です。
最近はバッテリーの進化によって電動タイプもかなり高性能化してきましたね。
除草剤の散布や小規模な圃場の防除で大活躍です。
セット動噴
正確にはエンジンセット動力噴霧器、もしくはモーターセット動力噴霧器です。
「動噴」と言えばこれをイメージされる方が多いのではないでしょうか。
アルミや鉄で出来たセット台にエンジン(もしくはモーター)とポンプを搭載しています。
ポンプの性能によって小~中規模の圃場の消毒や除草剤散布に使用します。
キャリー動噴
台車にタンクと小型のポンプ、エンジンやモーター等の動力と噴霧用のホースが一体になっているのがキャリー動噴です。
コレ1つ購入すればすぐに防除を始められるので家庭菜園や小規模園芸で非常に人気の高い商品です。
ただ、噴霧能力が比較的低いものが多いので、プロの農家さんがこれ1台で仕事をするのは困難ではあります。
エンジン式が主流ではありますが、こちらもバッテリーの進化によりモータータイプも徐々に増えてきつつあります。
自走式キャリー動噴
キャリー動噴に「自走」というキーワードが追加されましたね。
その名のとおり、自分で走る動噴です。
台車の上にポンプと動力とホースが乗っかっている所まではキャリー動噴と同じです。
ですが、キャリー動噴の様にタンクは搭載していないのと、タイヤにエンジンの動力を伝える動力伝達部を持ち自走可能なキャリー式です。
勿論タンクも近くに無いと使えないので、自走しながら噴霧することは出来ませんが、運搬用トラックへの積み下ろしが自走で行え、またホースの巻取りもエンジンの動力を利用して行えるので、非常に楽に防除作業が行えます。
セット動噴の豪華版と思ってください。特にホースの自動巻き取りは非常に便利ですよ!
自走式ラジコン動噴
とうとうきました、ラジコン動噴! どんなものでしょう?
見た目は自走式キャリー動噴と同じですね。
これ、何処が違うのかというと……。
こういうリモコンが付いているんですね!
価格によって操作できる項目が異なるんですが、以下の操作を本体から離れた場所から操作できちゃいます。
・エンジンの始動/停止
・ホースの巻取り/繰り出し
・ポンプ作動/停止
だいたいこんな感じです。
特にホースの巻取りと繰り出しが付いているタイプはホントに便利です。あとは意外にポンプの停止機能が良くて、防除作業完了後にホースを巻き取るときって圧を抜いてから巻き取るじゃないですか。
ラジコン動噴の場合は作業完了時のその場でポンプを停止させて圧を抜き、自動でホースを巻取りながら動噴の元へ戻るだけで片付けが終わっちゃいます。これ、ホントに楽だと思います。
価格によって出来る操作の数が異なり、一番低価格な2チャンネルならエンジンの停止とホース巻取り機能が一般的で、あとは3チャンネル、4チャンネル、5チャンネル、6チャンネルとグレードが上がるにしたがって操作項目のチャンネルが増えていきます。
さてさて、ここからは大型機械編です。
アフターメンテナンスや配送の関係から、現在アグリズでは販売していませんが、大規模な農場で使用される非常に作業効率の高い機械になります。
スピードスプレイヤー
業界的には通称SS(エスエス)と呼ばれます。
乗用タイプの高性能防除機で、運転座席の後ろに薬液タンクを搭載、さらにその後ろに噴口とファンが配置されており、車体の周囲を扇状に薬剤散布します。
平地の果樹園で使用される事が多い機械ですね。
ついでに動画もどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=pFi1FTlz42o
傾斜地には弱いですが、平地の果樹園ではこれに勝る機械は無いのでは!?
ブームスプレーヤー
うひょー!カッコイイですね!
左右の長ーい竿の下部に噴口が沢山付いていて下向きに広範囲を噴霧します。
こんな感じ↓
写真の機種は通称「ハイクリ」、正式にはハイクリアランスブームスプレーヤーと呼ばれるタイプのブームスプレーヤーです。
https://www.youtube.com/watch?v=Q7GzPFlP4D4
あとはトラクターのPTO軸から動力を取る大型のブームスプレーヤーもありますね。
僕は土地柄縁の遠い機械ですが、ブームスプレーヤーってかっこよくて凄い好きなんですよね。
いつかどこかで実演(試用)できればいいなぁ……(笑)
産業用無人ヘリコプター
冒頭で画像が出たラジコンヘリコプタータイプの防除機です。
これまた業界的には「ラジヘリ」と呼ばれております。
ラジコン動噴と混同されやすいですが、正式名称は産業用無人ヘリコプターです。
動画の通り、驚きの大きさです。
これは僕も実物見たこと無いです。用途として一番多いのはやっぱり水稲の防除ですかね?
あとは果樹の防除も行けるらしいのですが……すみません正直このあたりの知識が全然無くて(汗)
最後は最近皆さん大注目の例のアレです。
産業用マルチローター
はい来た! そう! ドローン防除機です!
守備範囲的にはラジヘリと同じですが、墜落の危険性が少ないのと、ローターが小さくて気流を乱しにくいので薬剤のドリフトが小さいのが特徴です。
現在の所ラジヘリよりもタンク容量がかなり小さいのが弱点ですが、今後ドローンが進化していけば解決するかもしれません。
あ、そうそう。ラジヘリもそうですが、このドローン噴霧機も使用には資格が必要で、買えば誰でも飛ばして良いわけではないんです。
専門のオペレーターに作業を依頼するのが一般的ですね。
ちなみに動画の丸山製作所の「スカイマスター」、税別220万円!という驚き価格でございます。
まだ出始めたばかりなのでまだまだ金額的にも導入のハードルも高いですが、今後ドンドン改良されて普及してくればまた状況が変わってくるのかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたか?
改めて「噴霧機」という大きなくくりだと、大きさも能力も凄く多種多様ですね。
もちろん高級な機械ほど便利で作業効率も高くなるんですが、当然のことながら使用する圃場や用途にマッチしていないと役に立たないどころか倉庫のスペースを無駄に専有する置物になってしまいます。
高いお金を出してSSを購入したけれど圃場の足場が悪くて使い物にならない! みたいな。
もちろんセット動噴やキャリー式、自走式やラジコンなどの小~中型の動噴でも同じです。なのでなかなか高級な動噴には手を伸ばしにくい部分はあるかとは思います。例えばラジコン動噴なんかは、正直無くても防除作業自体は問題なく出来る機能ばかりで、言ってしまえば「贅沢品」です。
でもね、その贅沢品はアナタの作業を確実に速く、かつ楽にしてくれます。車で言うなら追従型のクルーズコントロールや自動ブレーキ機能みたいなものです。どちらの機能も無くても車としての機能になんら差し支えは無いんですけれど、有ると凄く便利で手放せなくなりますよね。でも、そういった機能の付いた車に乗った事が無いとどのくらい便利で楽かが実際には分からないと思います。
なので、各地の展示会やメーカーのデモ(実演)、レンタルなど機会があれば是非積極的に「贅沢品」を試してみてください。アナタの作業を劇的に楽にする製品に出会えるかも知れません。
P.S 噴霧機の種類、分類ってメーカーによってバラバラでわかりにくい部分が多いので、噴霧機メーカーさん同士で相談して名称を統一してくれればいいのに、とこの記事を書きながら心の底から思いました。
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