刈払機・チェンソーなどのストップスイッチの交換修理のお話

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まいどです、クリスです。

だんだんと雨の日は減って来ましたが、まだイマイチ天候が安定しないですね。

そろそろ稲刈りも本格化してくる地域が多いので心配です。

さてさて、今回は刈払機やチェンソーなどで多く採用されている「シーソー式ストップスイッチ」の修理と交換の方法についてお話します。

それでは早速行ってみましょう!

 

そもそもシーソー式ストップスイッチって何?

こういうスイッチの事をシーソー式と呼びます。

ONとOFFの切り替えが遊具のシーソーのように切り替わるタイプです。近年の刈払機、チェンソーハンディブロワーはこのタイプのスイッチが多いですね。

他にもスライドスイッチやトグルスイッチがあります。

共立の刈払機はONとOFFを並行移動させるスライドスイッチが採用されている事が多い印象ですが、スライドスイッチについては今回の修理メンテナンス方法が通用する場合が多いので是非ご覧くださいませ♪

スイッチに不調を感じたら

エンジン機器を使用する中で、エンジンが切りにくいなどスイッチに不調や故障を感じたら、まずは以下の方法をお試しください。

それだけで治ることもあります。

・スイッチガチャガチャ

はい、文字通りです。スイッチのONとOFFをガチャガチャと壊さない程度に切り替えてみてください。

接点の軽い汚れなら接点同士の接触を繰り返すことで汚れが落ちる可能性もゼロではありません。

 

・エアダスターでエアーを吹き込む

コンプレッサーをお持ちならダスターでスイッチの隙間からエアーを吹き込んでください。コンプレッサーをお持ちでなければOA機器用のスプレー缶タイプのエアダスターでも代用OKです。とにかくエアーを吹き込んで内部のゴミを吹き飛ばします。

 

とりあえずこの二点を試してダメなら分解が必要です。

 

なには無くともまずは分解!

分解と聞くとすこし難しそうに感じますが、スイッチ周りについては簡単です。

用意する工具はマイナスドライバー1本!最低限コレだけあればOKです。あとはラジオペンチがあれば完璧です。

シーソー式スイッチは基本的にハメ込みなのでマイナスドライバーでコジッてはずします。

今回のサンプルでは刈払機のスロットル部品を取り外した状態で撮影していますが、機械本体に取り付いた状態の作業でOKです。

こう、隙間にマイナスを差し込んでですね。

こう、グイっと起こす感じでコジるとスイッチが土台ごと浮いてきます。

あとは反対側からもコジッて行けばポロッとスイッチが外れます。

ほら、この通り。

スイッチには平型端子が2つ付いているので、両方とも外しちゃいます。

この時ラジオペンチ(先の細くなったペンチ)があれば、ラジオペンチで端子を掴んで外すと簡単です。

ラジオペンチが手元になかったので今回はマイナスドライバーでコジりながら外しました。

すぽぽーんと、ね。

分解はこれでOKです。

清掃して組み立てよう!

さてさて、取り外せたら清掃です。

パーツクリーナーを隙間という隙間から吹き込んでください。

以前メンテナンスケミカルの記事でご紹介したパーツクリーナー(ブレーキクリーナー)です。

これをとにかく隙間という隙間に吹き込んで行きます。

電気部品なのに大丈夫? と思われるかもしれませんが、シーソースイッチのような単純な部品であれば、通電していない状態ならパーツクリーナーを吹きかけても、なんなら水洗いしても問題ないのでご安心ください。

パーツクリーナーを吹き込む事でスイッチ内部や接点に溜まったゴミを洗い流され正常に動作する場合があります。

パーツクリーナーを吹き込み終わったらエアブローするか10分ほど保管して乾燥させてください。

で、パーツクリーナーが乾いたら組み立てて行きます。

分解する時の逆の手順なので簡単ですね。

スイッチに平型端子を差し込んで行きます。配線はどちらに繋いでも問題無いので、端子同士の組み合わせは気にしなくて良いです。外した時と逆に取り付けても問題ありません。

あと、サンプルでは配線にかなり余裕がありますが、実際の作業時にはこんなに配線に余裕がありません。端子を取り付けにくい場合にはやはりラジオペンチがあると便利です。

端子を差し込んだらあとはスイッチを台座にはめ込むだけです。

パチンとしっかり押し込んでください。

あとは実際にエンジンを始動してみてスイッチが復活したか確認です。

今回の清掃方法で治っていなければスイッチの内部が物理的に破損している可能性が高いので、そんな時は新しいスイッチに交換してください。

また、清掃してもすぐにダメになる場合もあるので、潔く最初から新品に交換しちゃうのもアリです。そんなに高い部品でも無いですし。

 

余談にはなりますが、スイッチが壊れてもエンジンを止める方法はいくつかあります。

・プラグコードを抜く

・チョークを掛けてカブらせる

・マフラーを塞いで掃気させない

・アイドリングスクリュを緩める

とかとか。

でも機械への負担もあるので、あくまでも緊急回避としてお考えください。スイッチが壊れていているからといって、こういったエンジンの停止方法を常態化するとやっぱり機械には良くないです。

万が一使用中スイッチが故障してエンジンが止まらなくなったら、構造的にはマフラーを塞ぐのが機械的には一番やさしいかとは思いますが、やけどの可能性なんかも考えるとチョークを引いて止めるのが一番簡単、安全で確実かな、と。

逆にプラグコードを引き抜いて止めるのは農機具屋としてはこの中で一番やってほしくない方法です……。プラグに電気を送っているイグニッションコイルが壊れる可能性があるので。

 

なので、スイッチの不良に気づいたら出来る限り早めに洗浄か交換で治してあげてください。

数百円の部品のためにエンジン本体を痛めつけるのはもったいないです。

スイッチの洗浄、交換は今回の記事の通りホントに簡単なので、故障の際には一度お試しあれ~♪

 

追記:「パーツクリーナーって何よ!?」ってかたはこちらの記事をどうぞ。

これがあれば安心!農機具整備に使うケミカルのお話。

 

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