話題の農業経営支援アプリ「アグリオン」を試してみた(後編)

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まいどです! アグリズクリスです!

前回のアグリオンを試してみた(前編)の記事がなかなかの人気で、やっぱり皆さんこういった新しいツールに敏感なんだなぁと実感しております。

お忙しくてまだ前編をご覧になられていない方はまずこちらからどうぞ。

 

話題の農業経営支援アプリ「アグリオン」を試してみた(前編)

さてさて、前編ではスマホからの作業記録の部分をご紹介しましたが、今回はアグリオンの一番のウリであるPCでの分析をためしてみましょう!

まずはスマホで作成したアカウント情報で↓のアグリオン公式HPにログインします。

▼アグリオン公式サイト

 

で、ログインできるとまずはこんなホーム画面が表示されます。

左側がメニュー、右側が集計のサマリと直近の作業記録が一覧で表示されています。

この画面でまず見るべきは「集計サマリー」の項目です。

項目は「作業時間」「作業面積」「資材コスト」の3つです。

作業時間はスマホで記録してますし、資材コストも資材の登録時に登録してますが、ちょっと待って下さい、作業面積なんで登録した記憶が無いのですが……と思いきや!

前編の序盤で赤い枠で土地を囲って畑を登録しましたよね? その時に赤枠で囲った面積を自動的に地図から算出してくれているんです!

なので圃場の登録を出来る限り緻密にやっておくとより精度の高い数値を得ることができるんですね!

数値を分析してみよう!

話しを戻して、サマリーに表示されている数値を確認してみましょう。

表示されている3つの要素をそのまま日々観察することも大切ですが、さらに一歩踏み込んで分析することも可能です。

たとえばこんなのはどうでしょう?

作業面積 ÷ 作業時間 で時間辺りの作業面積の平均値が算出できます。さらにそれを作業人数で割れば1人が1時間で作業できる平均面積が割り出せます。

画像のサンプルデータでは合計作業面積が75a、合計作業時間が12時間なので

合計作業面積75a ÷ 合計作業時間12時間 = 約6.3a/h

と、こんなふうに簡単な割り算で時間辺り約6.3aの作業が行えていることがわかります。

これが分かると、人員や機材への投資や作業工程の改善を行った時にどの程度効果があったのかを数値で把握することが出来るようになります。

あとはこの数値を実際に作業した人員数で割れば一人あたりの作業生産性もわかりますね。

 

感覚では気づきにくい事でも、こうやって数字で見て見ると一目瞭然なケースは多々あります。

数字でみて「あれ、おかしいな?」って気づいて現場を見てみると、実はある作業は少人数で行った方が効率が良かったり、作業の分担方法がまずかったりと、何かしら原因が見つかるはずです。

サマリーに表示されたたった3つの数値からでも、分析すれば他にもいろんな事が見えてくると思います。

グラフで集計機能を使ってみよう!

左メニューのグラフで集計を開くと、集計した数値がグラフで確認できます。

たとえば「人別に見る」をクリックしてみましょう。

集計期間を2017年の6月23日に絞って表示してみます。

今現在農場の運営スタッフとして、僕とサムさんとボブさんの3人を登録しています。

23日は施肥と耕うんと防除の作業を行ったようです。

今回は一番時間を費やした施肥の作業を比較してみましょう。

僕とボブさんは施肥(棒グラフの青色部分)に5時間ほどかかったのに対し、サムさんは4時間と少しで作業を終えています。作業記録から確認してみると、作業内容も作業面積も3人共ほぼ同等でした。

つまりサムさんだけ作業が異様に速いんです。

もしかするとサムさんはすごいマッチョでスタミナバツグンのフィジカルモンスターなのかもしれませんし、ともすればサムさんは画期的に効率の良い作業方法を知っているのかもしれません。

前者の場合なら、肥料散布の仕事をサムさんに多めに負担してもらって、僕とボブさんは負担が減った分別の作業を行えば、同じ時間でもっと沢山の仕事ができますね。

後者の場合には、僕とボブさんがサムさんに作業方法をレクチャーしてもらえれば、3人共4時間くらいで肥料散布ができるようになるかもしれません。

サンプルは少し極端なデータなので、もっと色々な要素が複合的に絡む実際の現場では上でお話したような例がそのまま当てはまるようなケースは少ないかもしれませんが、大筋では同じような手法で日々の業務改善は行えるはずです。

また、雇用しているスタッフの方に作業記録をつけてもらうことによって、日々の業務管理が非常に行いやすくなる点もアグリオンのイイトコロです。業務日報の代わりにもなりますしね。

1人で営農している場合はアグリオンで分析できない?

さて、ここまではスタッフを雇用しているケースでの分析をお話しましたが、ではスタッフは雇用しておらず、ほぼお一人で農業経営されている場合はどうでしょう。

確かに誰かと作業時間を比較して改善に役立てることはできませんが、日々蓄積してきた作業データが何の役にも立たない、なんてことはありません。

アグリオンの作業記録では、どこの畑で、何の作物に対して、何の作業を、どんな資材や機材を使用して、何時間行ったのかが記録出来ます。また加えて、アグリオンでは収穫作業の記録として、何処の畑で、何の作物を、どのくらいの量収穫できたのかも記録可能です。

つまり、何処の畑で何の作物に対してどのくらいのコスト(時間とお金)を掛けてどのくらいの収量を得られたのかが記録可能です。

 

掛けたコストと収入を圃場別に比較することで、どの圃場を改善すべきか、どの作物の栽培を強化すべきか、数値で分かれば翌年の営農にもしっかり活かせますね!

 

まずはとにかく使ってみて!

前編から繰り返しになりますが、アグリオンは登録も利用も無料のアプリです。初期費用も月額費用も一切かからないので、まずは一度お試し頂ければと思います。

今回ご紹介した数値の分析なんてほんの一例、使い込めばもっと色々な気付きが有るはずです。

今後アグリオンがどのような方向に進化していくのかはわかりませんが、きっと今より更に便利になり、データの集計・分析も更に細かく行えるように進化していくはずです。その時に過去のデータをしっかり蓄積できていればより精度の高い分析が可能になるので、早い段階から導入するのが良いのではないでしょうか。

ということで、無料で便利なアグリオン、是非、ぜひぜひ一度お試し頂ければと思います。

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▼アグリオン公式サイトはこちら

 

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