農業資材として欠かせないものの一つである、農業用フィルム。パイプハウスを形作る上での大きな要素であるフィルムには、農ビや農POなどといくつもの種類が存在しています。 たかがフィルムされどフィルム。よく見ないとそれぞれ同じように見えるものの、耐久性や通気性、光の通し方などはフィルムにより異なっています。 加えてその加工。例えば梨地という種類、これはスタンダードな透明農POに対して、ボコボコとした質感の、やや曇りがかって見える製品の事を指します。凹凸があってざらざらとしたところが梨の皮を連想させることから、梨地という名前がつきました。 梨地はつるつるとしたフィルムとは違い、パイプハウスとして利用した時に、中がうっすらと歪んで見えるのが特徴です。 凸凹とした表面を通しては、日光が直線的に入ることはなく、緩やかに差し込むので急激な温度の上昇を防ぐことが出来ます。 熱に弱い作物や稲の育成、花の栽培用の農業資材として利用され、日光の光により葉が焼けるなどの事態を回避し、優しい光で植物を育てるために使われます。 耐久性も強いものが多く、扱いやすいフィルムとしても知られています。日照時間の強い地域で農業を行う場合は、梨地加工農POの使用が推奨されます。 |
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農業資材の農POは、他の農ビなどのフィルムに比べると、紫外線を通しやすいフィルムです。そのため農作物をよく色づかせたい場合等、日光の光に強く日を浴びることにより品質を高める作物の育成に力を発します。 逆に紫外線に弱い作物や、アブラムシを始めとした害虫の発生を抑えたい時、カビを発生させる菌の繁殖をとどめるためには、特別なUVカット加工のされた農POを使用することが推奨されます。 加工によってメリットを伸ばしたりデメリットをなくしたりと幅広い農POでは、紫外線を通しにくく改良した製品ももちろん開発されています。 UVカット加工は、無滴や柔軟性などの性質と同じように、フィルムに直接効果を織り込んで作られます。すでに加工された後の商品を、消費者は購入することになるわけです。 UVカットのフィルムでは、日が直接当たる部分に適切に加工された面が向くことが重要です。面を間違ってハウスを形成してしまうと、十分な効果を得られなくなってしまうので、購入するときだけではなく作業の時もよく注意を払うようにしたいです。 UVカット効果は永久のものではなく、フィルムの劣化とともに性能を落としていきます。近年の商品はそれでも長持ちする傾向にありますが、もとより消耗品であることを忘れずに、他の農業資材とともに定期的に新しいものに交換できるようにしましょう。 |
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農POの透過率は言葉の意味が持つ通常の定義と同じように、光を反射せず、内側へと通す割合のことを指します。 農ビや農ポリなどの農業資材と比較して、農POではこの透過率が高いことが知られており、そのため保温性においては能力を期待できないとされていました。 保温性というのは中の温度を一定に保つ力のことで、外からの影響を受けない方が、性能が高いと考えられています。 光を反射せず取り込み、通してしまうフィルムは、ハウスの中の環境を一定に保っておくことはできないと指摘されるのはそのためです。 しかし農POは農業資材として、透過率を高くキープしつつも保温性を持つという方向に進化していくことになりました。 保温の特性を持つ材質を、製造の段階で取り込むことにより、透明性や光を通す性質を保持しながらも、急激な温度変化を防ぐものとして形成されたのです。これにより日の光をよく通すはっきりとした視界の中で、植物にとって快適な空間を容易に作れるようになりました。 保温性はあくまで後付けの加工ですので、製品によってその能力は上下します。透過率は一般的に高いもの、保温性はどれだけ加工がされているかにより、それぞれ異なるものと考えておけば問題はありません。 |
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